こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
「急に、わからなくなった」
そう話す子の勉強を振り返ってみると、
急に起きたつまずきではなかった、ということがよくあります。
その前の単元で、「なんとなく」わかったつもりで進んだ部分があり、
それが積み重なって、ある日、手が止まるのです。
「なんとなく」が残るしくみ
授業を聞いているときは、「わかった」気がします。
宿題も、解説を見ながらなら終わります。
テストが近づくまで、困りません。
ところが、数学や英語のように、
前の内容の上に次の内容が積み上がる教科では、
小さな「あやしい部分」が、あとから効いてきます。
分数があやしいまま、方程式に進む。
単語の意味があやしいまま、長文に進む。
1つ1つは小さな穴でも、
重なると、どこから直せばいいのかわからなくなります。
大切なのは、穴をなくすことより、
穴が小さいうちに見つけて、埋めておくことです。
そのための習慣を、2つ紹介します。
習慣1:今日学んだことを、その日のうちに声に出す
その日の勉強の最後に、3分だけ時間をとります。
教科書やノートを閉じて、今日習ったことを、声に出して説明してみるのです。
・数学:今日の問題の解き方を、順番に口で説明する
・英語:今日の本文の単語や文を、見ないで言ってみる
・理科・社会:用語の意味や理由を、自分の言葉で話す
途中で詰まったら、そこが「あやしい部分」です。
教科書やノートに戻って確認し、もう一度言ってみます。
頭の中で「わかったつもり」になっていることでも、
声に出すと、あいまいな所がはっきりします。
思い出す作業そのものが、記憶を強める助けになるとも考えられています。
その日のうちにやることで、忘れてしまう前に気づけます。
習慣2:間違えた問題だけを、ノートにまとめ直す
テスト直しや宿題の丸つけのあと、間違えた問題だけを、ノートにまとめ直します。
全部を写す必要はありません。むしろ、間違えた問題に絞るから、続けられます。
まとめるときは、次の3つを書き添えます。
①なぜ間違えたのか(公式を忘れた、問題文の読み違い、計算ミスなど)
②正しい解き方や考え方
③次に解くときの注意点
答えを赤ペンで写して終わりにしないのが、ポイントです。
原因まで書くと、同じ間違いをしにくくなります。
そして、数日たってから、ノートを閉じてもう一度解いてみます。
解ければ、その穴は埋まったということです。
まだ解けなければ、もう一度ノートに戻って確認します。
この往復が、理解を確かなものにしていきます。
小さな習慣が、効く理由
どちらの習慣も、特別なものではありません。
それでも続ける価値があるのは、次の理由からです。
・負担が小さい:1回は数分。部活や習い事で忙しい日でも続けやすい
・穴が浅いうちに埋まる:その日のうちなら、直す内容も少ない
・自分の弱点が見えてくる:ノートが「自分だけの課題集」になっていく
勉強時間を増やす前に、まず、いまの時間の使い方を見直す。
その入口として、取り入れやすい方法です。
続けるためのコツ
最初から毎日完璧にやろうとしなくて大丈夫です。
・「今日は1問だけ」「5分だけ」から始める
・休んだ日があっても、責めずに、また始める
・家族がそばにいれば、声に出す場面を聞いてもらう。
「どこが一番あやしかった?」と聞いてあげると、
子どもは自分の弱点を言葉にしやすくなります
続かない日があっても、
そこでやめなければ、習慣は少しずつ形になっていきます。
歩実塾から:「わからない」を、そのままにしないために
勉強がわからなくなるのは、必ずしも努力が足りないからではありません。
小さな理解不足に気づかないまま、
次の内容へ進んでしまうことも原因の一つです。
だから、勉強時間を増やすことだけを考える前に、
今の勉強の中で「わかったつもり」を確かめてみましょう。
その日に学んだことを思い出して説明する。
間違えた問題の原因を考え、時間をおいて解き直す。
どちらも、特別な教材がなくても始められる習慣です。
歩実塾が大切にしているのも、
子どもの「わからない」を置き去りにせず、
どこでつまずいているのかを一緒に見つけ、
できることを少しずつ増やしていくことです。
「わからない」を見つけることは、失敗ではありません。
できるようになるための、最初の一歩です。
小さな穴に気づき、一つずつ埋めていく。
その積み重ねが、やがて自分の力で問題を解く自信につながっていきます。