ラジコンと子どもと、夢中になること。
小さなクルマが走るとき、大人も子どもも関係ない。
最近、ラジコンにはまっている。
それも、手のひらサイズの小さなやつだ。
京商のミニッツ(Mini-Z)というシリーズで、
ランチア デルタのボディを、MR-03というシャーシに乗せている。
ラリーカーの形をした、ちいさなちいさなマシンが、
部屋の中をぐるぐると走り回る。
それだけで、なんだか笑顔になれる。
不思議なものだと思う。
「大人が本気で遊んでいる姿」は、子どもにとって、最高の教科書だと思っている。
私はサッカーのコーチもしているし、
25年間、子どもたちに勉強を教えてきた。
その経験でひとつ、確信していることがある。
「夢中になる力」は、教えられない。
でも、伝染する。
子どもが「これ何?」と目を輝かせる瞬間がある。
ラジコンを走らせていると、必ずそれが来る。
「触っていい?」「どうやって動かすの?」と。
そこからが、本当の学びの入口だ。
バッテリーはなぜ充電できるのか。
前輪と後輪の重さのバランスで、なぜ曲がり方が変わるのか。
速く走るために、どこを調整すればいいのか。
ラジコンのなかには、
物理も、数学も、理科も、全部詰まっている。
でも子どもはそんなこと知らずに、
ただ夢中になる。
それでいい。
むしろ、そっちの方がずっといい。
勉強が嫌いだった自分が、なぜか算数だけは好きだった。理由は今でもわからないけれど、「楽しかった」という感覚だけは覚えている。
私自身、中学生のころは勉強が大嫌いだった。
高校に行けないと言われたこともある。
でも、一人の先生と出会って、ガラリと変わった。
何かに「本気になる経験」が、
その先の扉を開いてくれた。
ラジコンで遊ぶたびに、その感覚を思い出す。
夢中になること。
うまくいかなくて、また試すこと。
それって、勉強もサッカーも、
根っこは同じだと思っている。
歩実塾では、成績を上げることはもちろん大切にしている。
でもそれ以上に、
「何かに夢中になれる子」を育てたいと思っている。
将来どんな道に進んでも、
夢中になれる力は必ず役に立つから。