こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
教科書やノートの大事なところに、黄色い蛍光マーカーを引く。
多くの人がやったことのある勉強法ですが、
実はこの「ハイライトを引くだけ」の効果は、
思っているほど高くないことが研究で示されています。
ハイライトは「単独では」効果が低い
2013年に発表されたダンロスキー教授らの調査・分析では、
10種類の学習法の効果を検証したところ、
ハイライト(線を引く・マーカーを引く)を単独で用いた場合の効果は
低いと指摘されています。
同じく低い評価だったのが、
再読(ただ繰り返し読むだけ)や要約、
語呂合わせなどです。
一方で高く評価されたのは、
時間を空けて繰り返し学習する「分散学習」と、
自分でテストしながら覚える「練習テスト」でした。
なぜハイライトの効果が低いのでしょうか。
線を引く作業は、手を動かしているぶん
「勉強した気」になりやすいものです。
しかし、どこが重要かを判断して色を塗るだけでは、
その情報を自分の頭の中で処理し直す作業までは行われません。
結果として、「マーカーを引いたページを何度も眺めたのに、
テストでは思い出せない」ということが起こりやすくなります。
それでも、マーカーは工夫次第で武器になる
だからといって、
マーカーを使うこと自体が無駄というわけではありません。
大切なのは、ハイライトを「ゴール」にせず、
「次の学習のきっかけ」として使うことです。
①線を引く前に、いったん自分で考える
何も考えずに端から端まで塗るのではなく、
「ここがテストで問われそうだ」「ここが結論だ」
と自分の頭で判断してから引きましょう。
この判断そのものが、内容を一度処理する作業になります。
②引いた部分だけを見て、内容を説明してみる
マーカーを引いたら、そこで終わりにせず、
後日その部分だけを見て
「これはどういうことだったか」
を自分の言葉で説明してみましょう。
ハイライトを、思い出す練習のための目印として使うわけです。
③引いた部分をテスト形式にする
マーカーを引いた語句や文を、
赤下敷きで隠せる色のペンでなぞり直したり、
別紙に「問題」として書き出したりすれば、
単なる印から自分でつくる練習テストに変わります。
これは、研究で高く評価されている「練習テスト」の考え方を
ハイライトに組み合わせる方法です。
④一度にたくさん引きすぎない
ページの大部分にマーカーを引いてしまうと、
どこが本当に重要なのか分からなくなります。
1ページに数か所までなど、箇所を絞ることで、
あとから見返したときの目印としての役割がしっかり機能します。
マーカーは「引いて終わり」にしないことが肝心
黄色マーカーそのものが悪いわけではありません。
問題は、線を引く作業だけで満足してしまい、
その後の「思い出す」「説明する」「解き直す」というプロセスが抜け落ちてしまうことです。
マーカーを引いたら、そこを起点にもう一段階、
自分の頭を使う作業を必ずセットにする。
この一手間があるかどうかで、
同じ蛍光ペンでもテストの結果は大きく変わってきます。
歩実塾から:黄色マーカーを「覚える道具」に変えよう
黄色い蛍光マーカーが悪いわけではありません。
問題なのは、「線を引いて終わり」になってしまうことです。
マーカーを引いたら、
「これは何だった?」
「なぜ大切なの?」
「自分の言葉で説明できる?」
と、自分の頭に問いかけてみましょう。
そして、
思い出す。
説明する。
問題を解く。
間違えたら、もう一度確認する。
ここまでやって、初めてマーカーが生きてきます。
勉強で大切なのは、何色のマーカーを使うかではありません。
その後、「自分の頭をどれだけ使ったか」です。
黄色い線を引いたら、それをゴールにしない。
黄色い線を、「思い出す勉強」のスタートにする。
今日から、そんな使い方を試してみてください。
歩実塾では、ノートをきれいに書くことだけを目的にしていません。
ノートを、自分の「わからない」を発見し、
間違いを振り返るための学習ツールとして活用しています。