小学生の「勉強する習慣」を育てる方法
「家庭学習の習慣をつけたいけれど、何年生から始めればいいですか?」
「まだ小さいから、勉強はもう少し先でもいいでしょうか?」
「宿題以外の勉強をなかなかしてくれません……」
小学生のお子さんを持つ保護者の方から、よく聞く悩みです。
では、家庭学習の習慣は何歳くらいから身につけられるのでしょうか?
教育評論家の中畑千弘氏が、
計12年間5万人以上の「勉強ができる子の学習行動パターン」を調査した結果、
「学習習慣は10歳までに身につけないといけない」と断言しています。
この調査では、勉強ができる子や受験に成功した子は、
親の学力ではなく、小さな頃からの生活習慣が影響していたことが判明しました。
しかし、中学受験等を考えなければ、「○歳から」という決まった年齢はありません。
ただし、低学年のうちから「毎日少しだけ机に向かう」という経験を積んでおくと、
その後の学習習慣につながりやすくなります。
そして大切なのは、最初から長時間勉強させることではありません。
「勉強することを生活の一部にする」ことです。
最も大切なのは、「毎日同じ時間、同じ場所で」勉強することを続けることです。
学習習慣さえついてしまえば、
毎日の歯磨きと同じように、
「やらないと気持ちが悪い」と感じるようになります。
そこに「やる気」や「気合い」といった感情は必要なくなるのです。
家庭学習の習慣は「勉強時間」から始めなくてもいい
「家庭学習」と聞くと、
「毎日30分勉強する」
「毎日ドリルを何ページやる」
と考えるかもしれません。
でも、小学校低学年の子どもにとって、
いきなり30分、1時間と机に向かうのは簡単ではありません。
最初は、
「毎日決まった時間に、机に向かう」
だけでも十分です。
例えば、
「学校から帰って、おやつを食べたら10分だけ」
「夕食前に宿題をする」
など、生活の中に自然に組み込んでいきます。
低学年は「勉強の習慣」をつくる時期
小学校1~2年生くらいなら、長時間の勉強よりも、
- 机に向かう
- 鉛筆を準備する
- 教科書やドリルを出す
- 問題を読む
- 終わったら片付ける
といった一連の流れを身につけることが大切です。
最初は保護者の方が、
「宿題を出そうか」
「今日は何をする?」
と声をかけても構いません。
何度も繰り返しているうちに、
「帰ってきたら勉強する」
という生活リズムができていきます。
小学校3~4年生は「自分でやる」を増やす
中学年になると、少しずつ自分で勉強できるようになってきます。
ここで大切なのは、親がすべて決めるのではなく、
「今日は何を勉強する?」
と子どもに考えさせることです。
例えば、
「漢字を10個やる」
「算数の間違えた問題を3問やり直す」
「教科書を読んで分からない言葉を調べる」
など、自分で決める経験を増やしていきます。
最初から完璧に計画できなくても大丈夫です。
親子で相談しながら、少しずつ「自分で決める」割合を増やしていきましょう。
小学校5~6年生は「中学生になる準備」
高学年になると、学習内容が難しくなります。
中学校に入ると、教科ごとに先生が変わり、テストの回数も増え、家庭学習の重要性がさらに高くなります。
だからこそ、小学校高学年では、
「言われたから勉強する」から「自分で必要な勉強をする」
への移行が大切です。
例えば、
「テストが来週だから、今日はこの単元を復習しよう」
「前のテストで間違えたところをもう一度やろう」
というように、自分の弱点を考えて勉強できるようになることが理想です。
「毎日やりなさい!」だけでは習慣になりません
家庭学習の習慣をつけようとすると、
「勉強しなさい!」
「宿題やった?」
「早く机に向かいなさい!」
と言いたくなります。
しかし、毎日言われ続けると、
「勉強=親に怒られるもの」
になってしまうことがあります。
そこでおすすめなのが、
「勉強する時間を決める」こと。
例えば、
「夕食前の20分は家庭学習」
と決めておけば、
「勉強しなさい!」
と毎日言い続けなくても、行動に移しやすくなります。
最初は「短くても毎日」が大切
家庭学習を始めたばかりなら、10分でも構いません。
大切なのは、
「毎日やった」という経験を積むこと。
例えば、
月曜日:10分
火曜日:10分
水曜日:10分
木曜日:15分
金曜日:10分
というように、無理のないところから始めます。
慣れてきたら、少しずつ時間や内容を増やせばいいのです。
いきなり、
「今日から毎日1時間!」
とすると、三日坊主になってしまうことがあります。
「勉強したくない日」があっても大丈夫
毎日必ず完璧にできる子はいません。
疲れている日もあります。
遊びたい日もあります。
体調が悪い日もあります。
そんな日に、
「今日は勉強しなかった!」
と責めるより、
「明日はまたやろう」
と切り替えることも大切です。
習慣とは、
一度も休まないことではありません。
休んでも、また戻れること。
その繰り返しで習慣になっていきます。
保護者の方に一番大切にしてほしいこと
家庭学習の習慣をつけるとき、
「何分やったか」
「何ページやったか」
だけを気にしすぎないようにしましょう。
それより、
「自分から机に向かえた」
「昨日より早く始められた」
「分からない問題を質問できた」
「間違えた問題をもう一度やった」
という行動を認めてあげてください。
「ちゃんと勉強できたね」
「自分から始められたね」
「昨日できなかった問題ができたね」
こうした言葉が、子どもの「自分にもできる」という感覚を育てます。
家庭学習は「何歳から」より「どう始めるか」
家庭学習の習慣は、早ければ早いほどいいというものでもありません。
大切なのは、子どもの発達や性格に合わせて、
「無理なく続けられる形」をつくること。
幼児なら、絵本を読む、迷路をする、積み木で遊ぶ。
低学年なら、宿題を決まった時間にする。
中学年なら、自分で勉強する内容を少しずつ決める。
高学年なら、テストや苦手分野を意識して学習する。
このように、年齢に応じて「自分でできること」を増やしていけばいいのです。
歩実塾から|家庭学習の習慣は「小さく始める」
「家庭学習の習慣は何歳から?」
答えは、「何歳からでも始められる。ただし、年齢に合った方法で始めることが大切」です。
特に小学生の場合は、
- 最初から長時間勉強させない
- 毎日決まった時間に机に向かう
- 「短くても毎日」を大切にする
- 少しずつ自分で勉強する部分を増やす
- できたことを認める
- できない日があっても、また始めればいい
ということを意識してみてください。
家庭学習の習慣は、一日で身につくものではありません。
「今日は10分できた」
「今日は自分から始めた」
そんな小さな積み重ねが、やがて大きな習慣になります。
そして、その習慣は中学生、高校生になったときの大きな力になります。
「勉強しなさい」と言わなくても、自分から机に向かえる。
そんな子どもを目指して、まずはできることから、小さく始めてみませんか?
歩実塾では、勉強を教えるだけでなく、
子どもが少しずつ「自分で学ぶ」ことができるようになることも大切にしています。