星を見るだけで、宇宙がもっと身近になる小学生・中学生でもできる思考実験
こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
夜、空を見上げて星を見ると、
「きれいだな」
と思いますよね。
でも、星をただ眺めるだけでなく、
「今、自分は宇宙の中のどこにいるんだろう?」と考えてみると、
夜空がまったく違って見えてきます。
今回は、小学生・中学生でもできる、とても簡単な「宇宙の思考実験」を紹介します。
まず、夜空を見てみよう
条件がいい夜には、空にいくつかの明るい星が同時に見えます。それぞれ個性があるので、まず紹介します。
火星(惑星)
力強い赤。近くに来るほど明るく輝く。太陽から近い惑星らしい鮮やかさ。
木星(惑星)
太陽系最大の惑星。白っぽい明るさで、肉眼でも圧倒的な存在感がある。
アルタイル(星)
わし座の一等星。惑星ではなく恒星。七夕の彦星(牽牛星(けんぎゅうせい))としてよく知られている。
ベガ(星)
こと座の一等星。七夕のおりひめ星(織女星(しょくじょせい))としてよく知られている。
デネブ(星)
白鳥座の一等星。こと座のベガ、わし座のアルタイルとともに、夏の大三角(春の早朝から見え始め、11月の宵まで見える)を形成している。
① 夜空の火星・木星・自分(地球)の3点を頭の中に置く
ここからが今日の「思考実験」です。
夜空に火星や木星が見えているとします。
そして、私たちは地球にいます。
そこで、
地球・火星・木星
この3つを頭の中で線で結んでみましょう。
すると、三角形ができます。
紙に描いてみてもいいですね。
火星
●
地球● ●木星
もちろん、実際の宇宙ではこのような距離感ではありません。
でも、「3つの点を結んで形を考える」というだけでも、
宇宙を立体的に考える練習になります。
② 地球は「宇宙の坂」に立っている点を結んだ三角形を想像する:火星と木星から自分に向かって大きな坂道が降りてくるイメージ
火星・木星・そして自分の立っている場所
この3点を頭の中に置いてみてください。
3点は一直線上にはありませんから、この3点を含む平面がただひとつ決まります。
夜空から自分に向かって、大きな板が斜めに差し込まれているようなイメージです。
遠くの惑星から緩やかな斜面が自分の足元まで続いているとも言えます。
③ その三角形を含む平面を無限に広げてみる:それが太陽系の惑星が公転する「公転面」そのもの
ここで、もう一つ想像してみましょう。
地球・火星・木星を含む平面を、ずーっと大きく広げていきます。
太陽系の惑星は、完全に同じ平面ではありませんが、ほぼ同じ平面に沿って太陽の周りを公転しています。
これを「公転面」※と考えてみましょう。
※太陽系の惑星たちは、ほぼ同じ平面上に並んで太陽の周りを回っています(これを「公転面」と呼びます)。
・私たちが立っている地球も、その巨大な「盤(公転面)」の上(または中)を動いている
・火星も木星も、同じ盤の上(または中)を動いている
そう考えると、私たちが立っている足元の地面は、
実は「太陽系という巨大ディスク」の一部なのだと気づきます。
普段「地面の上に立っている」と感じている場所は、そのまま「宇宙空間に浮かぶ盤」なのです。
どうでしょう?
急にスケールが大きくなります。
私たちは止まっているように感じますが、実際には宇宙の中をものすごい速さで動いているのです。
④ その平面を基準にすると、自分は垂直に立っておらず、かなり斜めに傾いていることが分かる
公転面:太陽系の惑星が公転する平面=今夜の思考実験で体感したあの「坂道」
銀河面:天の川銀河の円盤面=天の川の傾きがそのまま示している平面
この二つの平面の傾きは一致しない。
つまり今夜の空では、
「太陽系の中での自分の傾き」と
「銀河の中での太陽系の傾き」※という、
二重の傾きを同時に体感できます。
※太陽系の公転面は、銀河の円盤面に対して約60度傾いているといわれています。
星を見ながらこの二つの平面を思い浮かべると、
宇宙の中に自分が三次元的に存在していることが、じわじわと実感されてきます。
⑤ 宇宙には「上」も「下」もない
地球の裏側にいる人も、
宇宙から見れば「足元に向かって立っている」だけで落っこちません。
なぜでしょう?
地球の中心に向かって重力が働いているからです。
これも宇宙を立体的に考える大切なポイントです。
自分はいま、斜めに傾きながら猛スピードで回転し、
宇宙空間を突き進む巨大な球体(地球)の上にちょこんと立っている。
そう想像すると、少し足元がふわっとするような感覚になりませんか?
小学生・中学生のみなさんへ
星を見たら、ぜひこんなことを考えてみてください。
「あの星は何?」
「あの星までどれくらい遠い?」
「地球は今どこにいる?」
「地球はどちらに動いている?」
「太陽系は銀河のどこにある?」
すぐに答えが分からなくても大丈夫です。
「なぜ?」
「どうして?」
と思ったところから、勉強が始まります。
歩実塾から
勉強は、答えを覚えるだけではありません。
「なぜだろう?」
「どうしてこうなるんだろう?」
と疑問を持ち、自分で考えてみる。
そして、分からなかったことを調べたり、先生に質問したりする。
そうした経験が、自ら学ぶ力につながっていきます。
歩実塾では、単に「勉強を教える」のではなく、子どもたちが
「分からない」→「考えてみる」→「分かった」→「もっと知りたい」
という学びの流れを身につけられることを大切にしています。
夜空は、最高の理科の教科書です。
今夜、晴れていたらぜひ空を見上げてみてください。
スマートフォンの星座アプリを使えば、
どれが火星でどれが木星かもすぐ分かります。
いつもの星空が、きっと少し違って見えてきます。