「できない」の裏側にある学びのつまずきを考える
こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
「漢字の書き取りが苦手です」
「何度練習しても、誤字や脱字が多い……」
「文章を読むのに時間がかかります」
「算数になると、急に難しく感じるようです」
お子さんの学習について、このような悩みを抱えていませんか?
さらに、医療機関などで診断を受けているわけではない場合、
「これくらいなら、普通なのかな?」
「学校に相談してもいいのだろうか?」
「本人の努力が足りないだけなのでは?」
と、保護者の方が一人で悩んでしまうこともあります。
こうした子どもたちは、いわゆる「グレーゾーン」と呼ばれることがあります。
大切なのは、診断名があるかどうかだけで子どもの困りごとを判断しないことです。
「できない」のではなく、「その子にとって難しい方法で学んでいる」のかもしれません。
今回は、グレーゾーンの子どもに見られる学習面のつまずきと、家庭でできるサポートについて考えてみます。
「グレーゾーン」だからこそ、悩みが見えにくい
発達の特性があっても、必ずしも診断がつくとは限りません。
そのため、本人は学校生活で困っているのに、
「普通にできることもあるから大丈夫」
「もっと頑張ればできるはず」
と受け止められてしまうことがあります。
しかし、できることと、できないことの差が大きい子もいます。
例えば、
- 会話は普通にできる
- 運動もできる
- 好きなことには集中できる
- でも、漢字を書くのが極端に苦手
- 文章を読むのに時間がかかる
- 数の感覚をつかむのが難しい
ということがあります。
外から見ると「普通にできている」ように見えるため、本人の困り感が周囲に伝わりにくいのです。
その結果、保護者の方も「どうしてうちの子だけできないんだろう」と悩んでしまいます。
漢字の書き取りが苦手
漢字を覚えるために、何度も書かせているのに覚えられない。
そんな場合、単純に「練習量が足りない」とは限りません。
漢字には、
形を見る → 覚える → 思い出す → 手を動かして書く
という複数の作業が必要です。
そのどこかに苦手さがあると、漢字の練習そのものが大きな負担になります。
例えば、「読めるけれど書けない」という子もいます。
この場合、
「読めるのだから書けるはず」
と考えてしまいがちですが、読むことと書くことは別の力です。
何度も書かせるだけではなく、
- 漢字を見て読む
- 部首や意味を確認する
- 空書きしてみる
- 見ないで思い出して書く
- 間違えた部分だけ練習する
など、方法を変えてみることも大切です。
誤字脱字が多いのは「雑だから」?
文章を書くと、
「文字が抜けている」
「漢字を間違えている」
「同じ言葉を何度も間違える」
ということがあります。
このとき、
「もっと丁寧に書きなさい」
「ちゃんと見直しなさい」
と言いたくなるのが保護者の本音かもしれません。
もちろん見直しは大切です。
ただし、本人が「見直しているつもり」なのに間違いが減らない場合は、単なる不注意だけではない可能性もあります。
書いた文章を自分で確認するには、
「何を書いたか」ではなく、「実際に何が書かれているか」を客観的に見る力
が必要です。
そのため、
「書く」→「少し時間を置く」→「一文ずつ確認する」
というように、見直し方そのものを教えてあげるとよいでしょう。
文章を読むのが遅い
「読むのが遅いから、もっと速く読みなさい」
と言われると、子どもはますます読書や国語が嫌になってしまうことがあります。
文章を読む速さには、さまざまな要素が関係しています。
文字を認識する速さ、言葉の意味を理解する力、文章を頭の中で整理する力などです。
そのため、読むのが遅いからといって、必ずしも「集中していない」というわけではありません。
まずは、
「どこで時間がかかっているのか」
を見てあげることが大切です。
一文ずつ読むのに時間がかかるのか。
言葉の意味が分からないのか。
読んだ内容を覚えておくことが難しいのか。
原因によって、必要なサポートは変わります。
数の概念が苦手
算数では、
「計算はできるのに文章題になるとできない」
「10までの数は分かるけれど、大きな数になると混乱する」
「時計やお金の計算が苦手」
といったつまずきが見られることがあります。
特に大切なのが、単なる計算方法ではなく、「数が何を表しているのか」という感覚です。
例えば、
「3個」と「5個」なら、どちらが多いのか。
「10」は「5が2つ」と考えられるか。
「100」はどのくらいの量なのか。
こうした数の感覚が十分に育っていないと、計算方法だけを覚えても応用問題で困ってしまうことがあります。
家庭では、買い物や料理、お菓子の個数など、実際の生活の中で数に触れる機会を増やすことも有効です。
「努力不足」と決めつけないこと
グレーゾーンの子どもを支えるうえで、最も大切なのは、
「できない=努力していない」と決めつけないこと
ではないでしょうか。
本人も一生懸命やっているのに、なかなか結果につながらない。
そんな経験が続くと、
「自分は勉強ができない」
「どうせやっても無理」
という気持ちにつながってしまいます。
だからこそ、
「もっと頑張りなさい」
だけではなく、
「どこで困っているんだろう?」
「どうすればやりやすくなるだろう?」
と、一緒に考えてあげることが大切です。
保護者の方が一人で抱え込まないでください
診断がないことで、学校や専門機関に相談しづらい。
周囲から理解してもらえない。
子どものことを心配しているのに、どこへ相談すればいいのか分からない。
こうした状況は、保護者の方にとって大きな負担になります。
「診断がないから相談してはいけない」と考える必要はありません。
まずは、
「この子は、ここで困っています」
という具体的な困りごとから相談してみることが大切です。
診断名よりも、子どもが今どんなことで困っているのかを知ることから始めてもいいのです。
歩実塾では「できない理由」を一緒に考えます
歩実塾では、テストの点数だけを見て、
「もっと勉強しなさい」
と簡単に片づけることはしません。
漢字が覚えられない。
文章を読むのに時間がかかる。
計算はできるのに文章題になると分からなくなる。
覚えたはずなのに、次の日には忘れている。
そうした一つひとつの「つまずき」には、何か理由があるかもしれません。
大切なのは、できないことを責めることではなく、
「どうすれば、この子は分かるようになるのか」
を一緒に探すことです。
子どもの学び方は、一人ひとり違います。
診断があるかないかにかかわらず、困っている子どもには、その子に合った学び方があります。
「うちの子は勉強が苦手だから……」
と、最初からあきらめる必要はありません。
できることを一つずつ増やしていけばいい。
その小さな積み重ねが、やがて子どもの自信につながっていきます。
歩実塾は、子どもの「できない」を責めるのではなく、「どうしたらできるようになるか」を一緒に考える塾でありたいと思っています。