言葉の遅れも、学校の成績も、その子の未来を決めない
こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
「天才」の代名詞であるアルベルト・アインシュタイン。
しかし、彼の幼少期は決して順風満帆なものではありませんでした。
言葉を覚えるのが遅く、数学以外の成績はからっきしだったと言われています。
彼は学習障害(LD)だったのではないか
――そう指摘する研究者は多く、
その物語は「障害が可能性を制限するものではない」ことを私たちに教えてくれます。
アインシュタインにあったとされる「困難」
アインシュタインが学習障害だったとされる根拠は、主に以下のような幼少期からのエピソードに基づいています。
- 言葉の発達の遅れ:初めて言葉を話したのは3歳頃だったと言われ、6歳になるまで流暢に話せなかったとされています。
- 読み書きの困難:7歳まで読むことができなかったという説や、音読が苦手だったという記録があります。
- 語学学習の苦手さ:外国語の習得に苦労し、本人も「新聞を読むのに時間がかかる」と語っていたという記録があります。
- 学校での不適応:既存の教科書を丸暗記するような勉強がひどく苦手で、しばしば先生と対立していたと言われています。
- 学校での挫折:大学受験にも失敗し、世間に埋没しそうになっていた時期がありました。
これらの特徴は、ディスレクシアの典型的な症状と重なる部分が多いため、「アインシュタインはディスレクシアだった」と語られることが多いのです。
ちなみに、私の甥(大阪大学卒・現公認会計士)も、4歳頃まで言葉がたどたどしいままでした。
反対意見と議論の現状
一方で、アインシュタインが学習障害だったという説には強い反対意見もあります。
アインシュタインの書簡を管理する「アルベルト・アインシュタイン文書館」は、彼がドイツ語を完全に習得していたことを挙げ、
「アインシュタインがディスレクシアと診断されることは絶対にない」と明言しています。
また、学習障害の専門家の間でも見解は分かれています。
自閉症の第一人者であるサイモン・バロン=コーエンは、
アインシュタインはディスレクシアではなくアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症の一種)だった可能性を指摘しています。
彼の言葉の遅れ、内向的な性格、独自の思考スタイルなどは、むしろ自閉症スペクトラムの特徴と合致するというのです。
「障害」ではなく「特性」として捉える視点
重要なのは、これらの困難を「障害」としてだけ見るのではなく、その人特有の「特性」として理解することです。
アインシュタインのケースで注目すべきは、彼の周囲にいた人々の対応でした。
彼の叔父や友人、教師たちは、「数学ができる」という彼の長所をきちんと汲み取り、評価しようとしたのです。
発達障害の特性は、その人の個性や強みになることもあれば、学校や社会生活で困難として現れることもあります。
アインシュタインのように、特定の分野で驚異的な能力を発揮する人は、既存の枠組みでは測れない価値を生み出す可能性を秘めています。
ディスレクシアと創造性の関係
アインシュタインを含め、歴史上の偉人にはディスレクシア(読み書き障害)だったとされる人物が多くいます。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、
エジソン、
ピカソ、
ウォルト・ディズニーなど、
さまざまな分野で独創的な業績を残した人たちが挙げられます。
ディスレクシアの人々には、視覚的・空間的思考に優れた傾向があると言われています。
アインシュタインも、言葉ではなくイメージや図形で思考していた可能性が指摘されています。
彼の相対性理論は、言葉による論理ではなく、視覚的な思考実験から生まれたと言われています。
(教員免許の取得を目指す連邦職業学校専門教員課程中、)ある晴れた日の昼休み、アインシュタインは学校の裏にある丘に寝転んで空を眺めていた。いつの間にか眠り込んでしまい、不可思議な夢を見た。それは、自分が光の速さで光を追いかける夢であったという。彼は目が覚めると、すぐに思考実験を試みた。これがのちの相対性理論を生み出すきっかけになったといわれている。(※Wikipediaより)
親や教育者へのメッセージ
もし、あなたのお子さんが
「読めない」
「書けない」
ことで悩んでいるとしたら
――それは決して「能力がない」ことを意味しません。
アインシュタインの物語は、学習の仕方が違うだけで、知性や可能性は無限に広がっていることを示しています。
大切なのは、苦手なことだけに着目するのではなく、才能に着目した支援を行うことです。
文部科学省も、従来の「苦手なことへの支援」だけでなく、才能に着目した新たな方針を打ち出しています。
「誰もが天才だ。しかし、魚の能力を木登りで測ったら、魚は一生、自分はだめだと信じて生きることになるだろう」
――アインシュタインに帰せられるこの言葉は、
障害を持つ人々の可能性を考える上で、深い示唆を与えてくれます。
歩実塾から
「アインシュタインは学習障害だった」という話は、根拠をもって断定できるものではありません。
ただ、この話から私たちが学べることはあります。
学校で苦手なことがあるからといって、その子の能力すべてが決まるわけではありません。
子どもには、それぞれ得意なこと、苦手なことがあります。
だからこそ、
「なぜできないの?」
ではなく、
「どこでつまずいているのかな?」
「どうすれば分かりやすくなるかな?」
と考えてあげることが大切です。
そして、昨日できなかったことが今日一つできたなら、それは立派な成長です。
歩実塾は、子どもの「今」だけではなく、これから伸びていく可能性を大切にする学習塾です。
「うちの子は勉強が苦手なのかも」と感じたときこそ、
できないことだけを見るのではなく、
どこにつまずき、どこなら伸ばせるのかを一緒に探してみませんか。