「3時間の壁」と家庭でできる対策
こんにちは、倉敷市北畝の歩実塾です。
「うちの子、スマホばかり見ている……」
「勉強を始めても、すぐスマホを触ってしまう」
「スマホを取り上げると怒る」
小学生・中学生の保護者から、こんな相談を受けることがあります。
スマホは便利です。
動画を見ることもできるし、ゲームもできる。
分からないことを調べることもできます。
スマホの使用時間と学力の関係については、
近年の調査で一貫した傾向が示されています。
使用時間が長くなるほど成績が下がる。
特に1日3時間以上の使用は、
勉強時間や睡眠時間をきちんと確保していても、
成績が平均を下回りやすくなるというデータがあります。
見えてきた「3時間の壁」
仙台市の小中学生を対象にした大規模調査によると、
スマホを1日3時間以上使う子どもは、
勉強時間や睡眠時間をどれだけ確保していても、
成績が平均を下回る傾向が見られました。
スマホをほとんど使わない、
あるいは1日1時間未満の子どもは平均を上回る一方、
2〜3時間使う層から平均を下回り始め、
4時間以上になるとさらに大きく低下するという結果が報告されています。
自宅学習時間が同じくらい長い子ども同士を比較しても、
スマホの使用時間が短いグループのほうがテストの平均点が高く、
使用時間が長いグループでは点数が大きく下がるという結果も出ています。
つまり、家庭学習の時間をどれだけ確保しても、
スマホの使用時間が長いと、
その効果が相殺されてしまう構造があるのです。
国際的な学力調査でも、
平日にSNSやデジタルゲームに3時間以上費やす子どもは、
複数の分野でスコアが低下する傾向が報告されており、
国内の学力調査でも同様の傾向が見られます。
なぜ学力が下がるのか:2つの理由
①「ながら学習」による直接的な影響
勉強中にスマホを使う頻度が高いほど、
学習の成果に悪影響が及ぶという関係が指摘されています。
スマホへの依存は、
深く考えたり情報を記憶に定着させたりするために必要な力そのものに影響を与え、
学習の妨げになると考えられています。
②睡眠と集中力を通じた間接的な影響
スマホの使いすぎは、睡眠の質の低下や、
日中の集中力の散漫さを通じて、
間接的に学習の土台を弱めてしまいます。
特に就寝前の使用は睡眠の質を下げやすく、
翌日の集中力にも影響します。
また、脳の発達という観点からも懸念が指摘されています。
子どもの脳を継続的に調べた研究では、
スマホを含むネット利用が多い子どもほど、
思考や記憶、感情のコントロールに関わる「前頭前野」の発達
に影響が見られたと報告されています。
前頭前野が大きく成長する時期にスマホを使い続けることには、注意が必要です。
家庭でできる4つの対策
①「時間」より「行動」でルールを作る
「スマホは1日1時間!」
と決めても、うまくいかない家庭があります。
そこで、
「何分使うか」だけでなく、「どう使うか」
を決めてみましょう。
例えば、
家庭のスマホルール
・宿題を始めるときはスマホを別の場所に置く
・食事中はスマホを使わない
・寝る前はスマホを使わない
・決めた時間になったら自分で終了する
・学習目的なら必要に応じて使ってよい
このようなルールなら、子どもにも分かりやすくなります。
②就寝前の使用を控える 就寝1時間前からは使用を控え、
寝室にスマホを持ち込まないルールを作りましょう。
睡眠の質を保つことが、翌日の学習の土台になります。
③親自身が良いお手本になる
子どもは、親の使い方を見て自分の習慣を作っていきます。
親がスマホ使用のルールを守る姿を見せることが、
子どもにとって一番分かりやすいお手本になります。
④スマホ以外の楽しみを用意する
スポーツ、趣味、読書、家族での外出など、
スマホ以外の過ごし方を積極的に取り入れることで、
自然とスマホに向かう時間を減らすことができます。
ストレス発散の機会にもなります。
歩実塾から
1日3時間以上の使用で
成績が平均を下回りやすいというデータがある一方、
1時間未満の適度な利用であれば、
学力への影響は小さいというデータもあります。
親が管理しなくても、自分で勉強と遊びを切り替えられる。
そこまで育てることが、
本当の意味でのスマホ対策なのではないでしょうか。
歩実塾では、勉強時間を増やすだけでなく、
「自分で考え、自分で学習を進められる力」を大切にしています。
スマホを敵にするのではなく、
スマホがあっても学べる力を少しずつ育てていきましょう。