ラジコンのボディ塗装に、こだわってみる。
―― 走らせるだけじゃない、作る楽しさがある ――
ラジコンをやっていると
走りにこだわる人と
見た目にこだわる人がいる。
私は、どちらも気になってしまうタイプだ。
特にボディの塗装。
ここが決まると、気分がまるで違う。
走らせる前から、テンションが上がる。
ポリカボディは「裏から塗る」
ラジコンのボディのほとんどは
ポリカーボネートという素材でできている。
航空機の窓や防弾ガラスにも使われる素材で、衝撃に非常に強い。クラッシュ時にシャーシを守るバンパーとしての役割も持っている。
そして、ここが面白いポイントなのだが。
ポリカーボネートのボディは、裏側(内側)から塗装して表側から見る。だから最初に塗った色が、いちばん表に出てくる。
普通の感覚とは逆だ。
細部から先に塗って、最後に全体色を塗る。
この「逆順の美学」が、なんとも面白い。
塗料は必ず「ポリカ専用」を使う
ポリカーボネートは柔軟性がある素材なので、乾燥すると硬くなるラッカー系の塗料を使うと、衝撃ではがれやすくなってしまう。ポリカーボネート専用の塗料が必要だ。
タミヤの場合、品番に「PS」とついているものがポリカ用スプレーだ。
色の種類も豊富で
メタリック、偏光カラー、アルマイトカラーなど
見る角度で色が変わるものまである。
最初は赤・黒・白・青など
失敗しにくい色から始めるのがいい。黄色やメタリック系・フロスト全般は塗装が難しいので、慣れないうちは避けた方が無難だ。
一番大事なのは「薄く、何度も」
塗装で失敗する人の多くが
「一気に厚く塗ろう」とする。
一番のポイントは一気に塗ろうとしないこと。一回で塗ろうとすると塗膜が泡立ったり、角や溝に塗料が乗らなかったりして色ムラの原因になる。
缶スプレーはボディから約30cmほど離して、横に動かしながら吹き付ける。軽く色がつくくらいにスプレーして、乾いてからまた吹く。これを2〜3回繰り返す。
急がない。
乾かす。
また薄く吹く。
これだけで、仕上がりがまるで変わる。
「裏打ち」で色を決める
ベースの色を塗り終えたら、次は裏打ちだ。
内側に黒を裏打ちすると、シャーシの黒色とボディ内側の黒色が一体化して、よりリアルな雰囲気が増す。
白で裏打ちすると色が明るく鮮やかに出る。
シルバーにすれば深みが増す。
同じボディ・同じ色でも
裏打ちで表情がまったく変わる。
ここが、塗装の奥深さだと思う。
マスキングは「丁寧に」が正義
複数色の塗り分けに欠かせないのが、マスキングテープだ。
マスキングが雑になると、想定外の場所に塗料がはみ出てしまう。塗装前の準備が、仕上がりのすべてを左右する。
ここを急ぐと、あとで後悔する。
準備8割、塗装2割。
これは、子どもたちの勉強と同じだと思っている。
テスト本番より、準備の質が結果を決める。
失敗しても、それが味になる
最初から完璧に塗れる人はいない。
ムラが出たり。
はみ出したり。
思っていた色と違ったり。
でも、そこから学ぶことがある。
失敗した場所を覚えているから
次はそこだけ丁寧にできる。
それが、趣味の醍醐味だと思う。
走らせて壊れたボディを
また塗り直す。
その繰り返しの中に
ちょっとずつ上手くなっていく自分がいる。
子どもに「失敗を怖がるな」と言うなら
大人も、失敗を楽しまないといけない。