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こんにちは、歩実塾倉敷北畝校です。

前回の記事では、論語の

「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」

という言葉を紹介しました。

「自分がされて嫌なことは、人にもしない。」

人との関わり方や、やさしさ、助け合いについて考えさせられる言葉でした。

今回は、少しテーマを変えて、

「勉強しているのに、なかなか成績が上がらない」

という悩みについて、論語の言葉から考えてみたいと思います。

「勉強しているのに、できるようにならない」

塾で子どもたちを見ていると、こんなことがあります。

「毎日勉強しているのに、テストの点数が上がらない。」

「問題集を何ページもやったのに、同じ問題をまた間違える。」

「授業では分かったはずなのに、家に帰ると解けない。」

これは、決して珍しいことではありません。

では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

もちろん、勉強時間が足りない場合もあります。

しかし、それだけではありません。

「勉強すること」と「考えること」が別々になっている

こともあります。

そこで紹介したいのが、論語の有名な一文です。

「学びて思わざれば則ち罔し」

論語には、こんな言葉があります。

「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し。」

読み方は、

「学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し。」

です。

少し難しい言葉ですね。

簡単にすると、

「ただ知識を学ぶだけで、自分で考えなければ、本当の理解にはつながらない。反対に、自分で考えるだけで、学ぶことをしなければ、それも危うい。」

という意味です。

これは、今の勉強にもそのまま当てはまります。

「覚える」だけでは、問題は解けない

例えば、数学の公式を覚えたとします。

公式をきちんと暗記している。

では、その公式を使って問題を解けるでしょうか?

実際には、

「どの公式を使えばいいの?」

「この数字はどこに入れるの?」

「そもそも、この問題は何を聞いているの?」

となることがあります。

つまり、

「知っている」ことと「使える」ことは違う

のです。

英単語でも同じです。

単語の意味を覚えている。

しかし、文章の中に出てくると意味が分からない。

社会の用語を覚えている。

しかし、「なぜそうなったの?」と聞かれると答えられない。

理科の語句を暗記している。

しかし、実験結果から理由を説明できない。

これらはすべて、

「覚える」ことと「考える」ことがつながっていない

状態です。

「なぜ?」を一つ増やしてみる

では、どうすればいいのでしょうか。

特別な方法が必要なわけではありません。

普段の勉強に、

「なぜ?」

を一つ増やしてみることです。

例えば、

「この答えになる。」

で終わらせるのではなく、

「なぜ、この答えになるんだろう?」

と考えてみる。

社会なら、

「この出来事が起こった。」

だけではなく、

「なぜ、この出来事が起こったんだろう?」

と考える。

理科なら、

「この実験結果になった。」

だけではなく、

「なぜ、この結果になったんだろう?」

と考える。

英語なら、

「この訳になる。」

だけではなく、

「なぜ、この語順になるんだろう?」

と考える。

たった一つの「なぜ?」ですが、学習の深さは大きく変わります。

間違いは「失敗」ではなく「考える材料」

もう一つ、歩実塾で大切にしていることがあります。

それは、

「間違えた問題を大切にする」

ことです。

テストや問題集で間違えると、

「×だった。」

「間違えた。」

それだけで終わってしまうことがあります。

でも、本当はここからが大切です。

「なぜ間違えたんだろう?」

と考える。

計算ミスだったのか。

問題の読み違いだったのか。

公式を勘違いしていたのか。

そもそも、問題の意味が分かっていなかったのか。

ここまで考えると、単なる「×」が、

「次に同じ間違いをしないための情報」

に変わります。

これも、「学びて思う」ということなのではないでしょうか。

「考えるだけ」でも足りない

一方で、

「自分で考えることが大切なら、教科書や参考書なんて必要ないのでは?」

というわけでもありません。

ここが、論語の面白いところです。

孔子は、

「学びて思わざれば則ち罔し」

と言う一方で、

「思いて学ばざれば則ち殆し」

とも言っています。

つまり、

「知識を学ぶこと」と「自分で考えること」の両方が大切

なのです。

何も知らない状態で、ただ考えていても、なかなか答えにはたどり着けません。

だから、まず学ぶ。

そして、その学んだことを使って考える。

さらに、考えて分からなければ、もう一度学ぶ。

この繰り返しが、学力を育てていきます。

「教えてもらう」ことも、学びの一つ

子どもたちの中には、

「先生に質問するのは苦手。」

「分からないと言うのが恥ずかしい。」

という子もいます。

でも、

分からないことを質問することは、考えていないことではありません。

むしろ、

「ここまでは分かる。でも、ここから先が分からない。」

と自分の状態を把握することも、大切な学びです。

先生に教えてもらう。

友達に説明してもらう。

解説を読む。

動画を見る。

教科書をもう一度読み直す。

そうして得た知識を、今度は自分の頭で考えてみる。

それを繰り返していけばいいのです。

勉強は「量」だけではない

もちろん、勉強時間は大切です。

10分しか勉強していない人と、毎日2時間勉強している人では、積み重ねに違いが出ます。

しかし、

「何時間やったか」だけでは、学習の中身までは分かりません。

同じ1時間でも、

問題をただ解いて丸つけをして終わる1時間と、

「なぜ間違えたのか」

「どこが分からなかったのか」

「次はどうすれば間違えないのか」

まで考える1時間では、意味が変わってきます。

だから歩実塾では、

「どれだけやったか」だけではなく、「どう学んだか」

も大切にしています。

「考える習慣」は、勉強以外にもつながる

そして、「考える力」は勉強だけのためのものではありません。

友達と意見がぶつかったとき。

何か失敗してしまったとき。

思い通りにならなかったとき。

そんなときにも、

「なぜこうなったんだろう?」

「自分にできることは何だろう?」

と考えることができます。

すぐに答えを出すのではなく、一度立ち止まって考える。

これは、これから先の人生でも大切な力になるはずです。

論語の言葉を、今日の勉強に

2500年ほど前に生まれた論語。

そこに書かれている言葉が、現代の子どもたちの勉強にもつながっている。

そう考えると、少し面白くありませんか?

「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し。」

学ぶだけでもいけない。

考えるだけでもいけない。

学んで、考える。

そして、

考えて、また学ぶ。

この繰り返しが、少しずつ「分かる」を「できる」に変えていきます。

もし今、

「勉強しているのに、なかなか成績が上がらない」

と悩んでいるなら、勉強時間だけを見るのではなく、

「自分は、考えながら勉強しているだろうか?」

と一度振り返ってみてください。

今日解いた問題を一つだけでもいい。

「なぜ、この答えになるんだろう?」

と考えてみる。

それが、学びを一段深くする小さな一歩になるかもしれません。

歩実塾では、ただ答えを覚えるだけではなく、

「自分で考え、分からないところを見つけ、もう一度学ぶ」

という学習を大切にしています。

勉強とは、答えをたくさん覚えることだけではありません。

「分からないことに出会ったとき、どう考えるか」

を身につけることも、勉強なのだと思います。

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