学習塾で関わってきた子たち─子どもたちに伝えたい“成長の瞬間を信じる力”
こんにちは、歩実塾の塾長です。
今回は、私がこれまで学習塾で出会ってきた子どもたちとのエピソードを少しお話ししたいと思います。
やんちゃな子たちとの日々
長年塾をしていると、本当にいろいろな子どもたちと出会います。
ある地域の塾にいたときは、学校自体があまり勉強に力を入れていない場所で、やんちゃな子も多くいました。
塾の自習室に来ても、友達とスマホでゲームをしたり、
テーブルで卓球大会を始めたり、さらには鬼ごっこやかくれんぼまで…。
注意してもなかなか聞かず、掴み合いになることもありました。
でも、そんな子たちも本当はみんな明るく、エネルギーがあふれていたんです。
「どうしたら、この力を良い方向に向けてあげられるだろう」と、
毎日試行錯誤の連続でした。
子どもたちの“現実”に向き合う
一方で、周りでは悲しい出来事もありました。
塾生ではありませんが、同じ地域の子が夜中に車で事故を起こして亡くなったこともあります。
また、隣の学校では、定期テスト当日に屋上から飛び降りようとした子もいました。
(幸い、先生が下で受け止めて助かりました)
私の学生時代にも、車の事故で上級生が亡くなったことがありました。
いつの時代も、若者たちは不安や衝動、葛藤の中で生きているのだと思います。
だからこそ、私たち大人が「見守る力」と「信じる力」を持っていなければいけないと感じています。
学校に行けなかった子たちとの歩み
中には、学校に行けなかった子もいました。
朝起きられなかったり、夜遅くまでゲームをして生活リズムが崩れたり、
いじめが原因で教室に入れなくなったり──。
最初は不安や恐怖、そして「どうせ自分なんて…」という気持ちでいっぱいだったと思います。
けれど、少しずつ話をして、親御さんと一緒にサポートを続けていくうちに、
少しずつ変化が見え始めました。
朝少し早く起きられるようになったり、
顔を出せなかった学校に行ってみようと思えたり。
その積み重ねの先に、「高校に行きたい」という前向きな言葉が聞けた時は、
本当にうれしく、胸が熱くなりました。
子どもたちは、環境と支えがあれば、必ず変われます。
その力を信じることが、何より大切だと感じています。
あの子が、まさかの大学進学!
そんなやんちゃな子たちの中にも、後から驚かされる子がたくさんいます。
塾に来ても絵ばかり描いていた子が、高校進学後、ふらっと塾に立ち寄って
「大学に行くことにしたんです!」と笑顔で報告してくれたときは、本当に驚きました。
「あの何もしてなかった君が!?」と、思わず笑ってしまいましたが、
それ以上に、心の底からうれしかったです。
それぞれの道で輝く子どもたち
また、塾でも部活でも一生懸命に頑張っていた子が、
大学進学を報告してくれたり、プロを目指して努力を続けていたり。
かつては親の仕事を継ぐなんて考えていなかった子が、
今では真面目に家業を手伝い、立派な社会人になっていたり。
どの道を歩んでも、
その子なりの成長や変化を見ると「頑張ってよかったな」と心から思います。
子どもたちに伝えたい“成長の瞬間を信じる力”
子どもたちは、今すぐに結果が出なくても、
いつか必ず「変わる瞬間」がやってきます。
大切なのは、その瞬間を信じて待つこと。
そして、失敗しても寄り添い続けること。
勉強も人生も、“できる・できない”ではなく、
“どう生きていくか”を学ぶ場所でありたいと思っています。
歩実塾では、そんな子どもたちの小さな変化や成長を大切にしながら、
一人ひとりの未来を応援しています。